オフィスにあるLAN配線、パソコンのためだけに使っていませんか?
実はこのLAN配線、ビジネスフォン(電話)にも活用できるのをご存じでしょうか。
特に中小企業にとって、LAN配線を活かした電話システムは「工事コスト削減」「柔軟なレイアウト対応」「通話の安定性」など多くのメリットがあります。

この記事では、LAN配線を活かした電話システムの種類や選び方、失敗しないためのチェックポイントをご紹介します。
LAN配線を活かせる電話システムとは?
通常の電話は「電話線(アナログ/ISDN)」を使用しますが、IPビジネスフォンはLANケーブル(ネットワーク配線)で通話ができます。つまり、既に社内に敷設されたLANを活かせば、新たに電話線工事をせずに電話システムを構築可能。

これは中小企業にとって、初期コスト・工期・管理の面で非常に大きなメリットになります。
選択肢は大きく2つ「クラウドPBX」か「オンプレミス型」
クラウドPBX
- 電話交換機がクラウドにある
- スマホやソフトフォンで使う
- 月額費用がかかるが、初期費用は安い
オンプレミス型IPビジネスフォン
- 自社内にPBX機器を設置
- IP電話機をLANでつなげる
- 初期構築は必要だが、既存LANをそのまま活用できる
失敗しないためのチェックポイント5つ
1. LAN配線の状態を確認
→Cat5e以上で整っていればOK。PoE対応なら電源も不要。
2. レイアウト変更・増員が頻繁にあるか?
→ LANを使えば増設が簡単。LANポートがある場所にそのまま設置できる。
3. スマホ運用が現場に合うか?
→ スマホだと応答しにくい・充電切れなどの課題も。固定電話が合う業種も多い。
4. クラウド型の月額コストを把握しているか?
→ 利用人数や機能によっては毎月の費用が想定以上になることも。
5. 業務に合わせた通話ルールの柔軟性が必要か?
→ オンプレミス型なら「代表番号ルート」「内線転送」「夜間アナウンス」などを細かく設計可能。
中小企業にこそ、オンプレミス型がフィットする理由
- LAN配線があれば配線工事コストを最小限に抑えられる
- 通話は社内LAN内で完結、音声も安定
- 電話機の場所移動・増設が柔軟に対応できる
- 月額費用を抑えつつ、長期的にはコストパフォーマンスが高い
クラウドPBXが合うケースもありますが、しっかりと社内に設備がある企業や、通話品質・柔軟性を求める業種にはオンプレミス型が根強く支持されています。
既存LANを活かす」という発想が、電話システムのコストと手間を変える
LAN配線は、電話にも使えます。
むしろ「LANがあるからこそ、スマートに導入できる電話システム」こそ、今の時代にふさわしい選択肢ではないでしょうか。
まずは社内のLAN環境を確認して、「電話配線にかかっていたムダ」を見直してみませんか?